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No.7

いつもありがとうございます 投稿者: トール 2004/07/25 21:30:42

今日の熊本も本当に暑い1日でした。でも夕方に夕立があり少し涼しくなりました。
でも雷は嫌ですね。先日は雷が近くに落ちて、我が家のワンチャンはショック状態でした。
CEAが下がったことを家族も喜んでくれました。
悩み苦しんでいるのは私だけじゃないんだって改めて感じました。
来月の検査の時も下がっているといいのですが。
またご連絡します。ありがとうございました。


下がってました 投稿者: トール 2004/07/23 19:18:51

暑中お見舞い申し上げます。
毎日暑いですね。
今日マーカーの検査の日でした。今まで二度続けて下がったことがなかったので、上がってるかなって思いながら行ってきましたが、うれしいことに下がってました。
前回33.9だったCEAが17.1になってました。
主治医がホルモン剤が効いているんだねって言われました。次回は一ヵ月後でなくもう少し先でもいいよって言われましたが心配なので一ヵ月後の受診を予約してきました。次回は胸のレントゲンも撮ることになってます。
本当に今日は嬉しかったです。でもあまり喜びすぎずマイペースで行こうと思っています。
まずはご報告まで。


投稿者: 二瓶です。 2004/07/25 21:16:58

当地郡山も毎日暑い日が続いています。
昨夜は25度以下にさがらず眠れない一日でした。
今日は夕方市内に雷が落ち、街の真ん中なのに一時間以上停電しました。

CEAが約半分に下がって良かったですね。
アリミデックスが効いているのだと思います。
これからも引き続き下がるといいですね。
次の結果が出たらまた教えて下さい。


やっと・・これから・・・ 投稿者: uruuru 2004/07/05 14:58:54

はじめまして。長野県在住の35歳です。
先生の質問箱を拝見し、とても親切・丁寧にお答えになっていらっしゃるので、私も少し相談にのっていただけたら・・・と思い書かせていただきます。
家族や親戚にもガンのなった者はいませんでしたが、今年に入って自分で「しこり」を発見し病院に行きました。
結果はやはり乳がんで、乳管を伝わって広がっているので、温存ではなく全摘出の手術を受けました。
センチネルリンパ節生検を行い、サンプリングは確か3個です。
病理検査の結果は、担当医師の話ですと、術中の迅速検査ではリンパ節への転移は認められなかった。
だが、その後の検査で、微小転移がサンプリングしたうち2/3に認められる。
抗がん剤CEを4クール、その後ホルモン治療をしましょう。というものでした。
詳しい結果は自分でカルテを見たものなのですが、硬ガンが主体の浸潤性乳管ガン。腫瘍は1.2×1.0cm顕微鏡で見る広がりは3.6cm。ER(3+)、PgR(1+)。割面所見F(←この意味が分かりません。教えてください。)
リンパ管侵襲(2+)。静脈侵襲(-)。クレード 1 (腺腔形成度 2・核異型度 2・核分裂度 1)HER-2(2+)でした。
現在やっとCE4クールが終了し、こらからリュープリン3.75を4週間に一度皮下注射(2年間)が始まります。
ホルモン治療は皮下注射だけでよいのでしょうか?CE治療中も順調に生理が来ていましたので、とにかく止めましょうと担当医師は医師は言っておりました。
また、私のような症例の場合、再発の可能性はどれくらいでしょうか?
また、ステージはT期のハイリスクグループになりますか?微小転移でも転移していると見なされ、顕微鏡での広がりが3.6cmならばUb期になってしまいますか?
良い結果と悪い結果が入り混じっていて、すごく複雑で不安です。
よろしくお願いいたします。


投稿者: 二瓶です 2004/07/08 11:24:26

uruuruさん はじめまして、お返事が遅くなりました。

身近にガンの方がおられれば心構えもあるでしょうが、大方の方は
ガンと診断された時に晴天の霹靂のごとく感じるのだと思います。
将来に向けて不安感はいっぱいだと思いますが、uruuruさんにとって
今一番大切なことは受けるべき治療をきちんと受けることだと
思います。

乳癌取り扱い規約ではuruuruさんの病期はT1N0M0でT期かT1N1M0で
UA期だと思います。
以前と違い今の取り扱い規約では、術後の検査の結果で病期を
変更することはしません。
術前に腋窩に転移と思われるリンパ節が触れたか画像診断で
見つかればN1とし病期はUA期となります。
転移と思われるリンパ節がなければN0でT期です。

以前は術前に癌の広がり診断をすることを容易にできませんでした。
ところが最近は画像診断装置の進歩が著しく、最新型のCTやMRIの
装置を用いれば術前に癌の広がりを立体的に画像化することが
可能になりました。
ただし今のところ信頼性の面ではまだ問題があり真の広がりを
捕らえているかどうかは不明ですが、実際に術後の病理組織学的な
真の広がり診断と比較してみると、さほど大きな隔たりがないので
ある程度正しく術前診断できていると思われます。

そういうわけでuruuruさんのように以前なら問題なく乳房温存手術の
適応である1cm程度の腫瘤でも、術前に相当乳管内を進展していて
温存手術は危険性が高いと推定できるようになりました。
そして、uruuruさんの場合は術前に癌細胞が乳管内をかなり広がって
いることが予想されたため乳房切除術が施行されたのだと思います。

腋窩リンパ節についてはセンチネルリンパ節生検が行われて術中迅速で
転移は認められなっかたということですが、センチネル以外の
腋窩リンパ節郭清は行われなかったのでしょうか。
術後の永久標本では2個のリンパ節に微少転移が見つかったとの
ことですが、どのような手段で微少転移とされたかは分かりませんが
文字通り微少転移として考えてみます。

一般的に2mm以下の転移巣を微笑転移といいいますが、最近はリンパ節
の中に一個の癌細胞を見つけ出すことも可能になっています。
このような微少転移は従来の検査手段とやり方では見逃されることが
あり、従来の方法でリンパ節転移なしとされた中には微少転移が
15から30%存在すると考えられています。

微少転移の意義についてはまだ一定の見解は出されていませんが、
これまで出ている研究結果からすると微少転移がある場合の予後は、
これまでの基準で判定されたリンパ節転移のある群とリンパ節転移が
ない群の中間と思われます。
少なくとも原発部位から癌細胞がリンパ節まで進展してきたことは
確かです。
つまりuruuruさんの場合リンパ節転移ありとして今後の治療を
考えていくべきで、そのことがuruuruさんにとってより良い治療に
つながるといえます。

uruuruさんの場合を全世界の著名な乳癌学者が集まって術後の
治療について検討したザンクトガレンのリスク分類に当てはめて
考えてみます。

リンパ節転移ありとすれば、それだけでリスクの高い群に入ります。
仮にリンパ節転移なしと見なしても、病理学的浸潤径3.6cmですから
リスクの高い群に入ります。年齢的には35歳未満はそれ
だけでリスクの高い群に入ります。
uruuruさんはその境目ですが、私の経験からしても年齢的にも
リスクの高い群として治療を考えた方が良いと思います。

Fは癌病巣の割面を肉眼的に見て癌が脂肪組織(Fatty Tissueの
Fの意味です)に浸潤していることを意味しているだけで、
予後とかとの関係ではあまり意味はありません。

乳癌の治療は局所療法である手術と全身療法としての薬物療法が
セットと考えてください。
手術だけで十分の場合もありますが、uruuruさんはリスクの
高い群に入るので先ほどのザンクトガレンの治療指針でも
全身療法としての薬物療法がすすめられています。
今、その一段階としての化学療法CEが終了しました。

uruuruさんの場合ホルモン療法に感受性があることが証明されて
いるので、これからホルモン療法が始まります。
もしCEで卵巣機能が化学的に廃絶したのであれば、リュープリンは
必要でありません。
しかし、CE後も卵巣機能が残り定期的に生理があるのであれば、
リュープリンで卵巣機能を閉経後と同じ状態に抑制することは
効果的です。

uruuruさんの場合ホルモン療法としてリュープリンだけで十分か
どうかですが、リュープリンだけでは副腎由来のエストロゲンを
抑制できません。
乳癌細胞に刺激的に働く体の中のすべてのエストロゲンを
抑制するためには、さらに抗エストロゲン剤の服用が必要です。

uruuruさんは閉経前なので抗エストロゲン剤はノルバデックスと
いう薬になります。
ノルバデックスは5年服用が標準です。
両者を併用すると経済的にはたいへんだと思いますが、併用すれば
ホルモン療法としてはより効果が期待できることになります。

リュープリンに関して補足すると、原発乳癌の場合はゾラデックス
という薬が適応の通っている薬でリュープリンは今のところ
再発乳癌にのみ適応があります。
現実的には両者とも同じ働きをし、どちらの薬剤でもいいと
思います。
投与年数は今のところ2から3年となっていますが、将来は
5年になるかもしれません。

uruuruさんの予後についてあくまでも統計的に見てみると、
5年生存率(5年後に生きている率)90%台、5年健存率
(5年後に全く転移・再発のない率) 80%台といったところです。

数値だけ見ると不安が増すかもしれませんが、これはあくまでも
統計的数値です。
uruuruさんにはuruuruさんの予後があります。
最も効果的な術後の治療をきちんと受ければ、uruuruさんの予後の
改善は可能だと思います。

これから何年も治療を続けていかなければならないと思うと
ため息がでるかもしれないし、不安を持ちながらこれから
ずっと日常をやっていけるか心配でたまらないかもしれません。
長い目で見ていまがんばって治療を受けていくことがきっといい結果に
つながると思うので、くじけず治療を継続してください。

十分に説明できませんでしたが、また疑問があったらご質問ください。


投稿者: uruuru 2004/07/23 13:06:55

二瓶先生、ありがとうございました。とても親切で詳しい内容のお返事で、医学書をよんでいるようでした(笑)。色々自分で調べてみても、なかなか微小転移については記載がないのでとても不安でした。しかし、先生のお返事を読んでやっと一安心と言いますか納得することが出来ました。やはり、T期とUAの中間のような位置づけになるのですね。なんとなく「そうじゃないかな〜」なんて素人なりに思っていました。これからは両方の病期の真ん中だと考えていきたいと思います。
リュープリンの件ですが、再発乳がんのみに適応があると言うのにはちょっと驚きました。現実的にはゾラデックスと同じ働きをするとのことなので、担当医師がリュープリンを選択したのですから、このままリュープリンを接種していきたいと思います。ノルバデックスの服用については、次回の来院時に聞いてみたいと思います。前回偶然隣に座っていた方と話をしたら同じような状況でしたのに、私だけ「ホルモン剤の服用は無し」だったのでどうしてだろう?と不思議でした。担当医師の見解を聞いてみたいと思います。
また、お聞きすることがあるかもしれません。その時はよろしくお願いいたします。
ご丁寧なお返事に感謝しております。ありがとうございました。


ありがとうございました 投稿者: こっこ 2004/07/16 15:04:35

二瓶先生
丁寧な詳しい説明ありがとうございました。
アロマシンに替えた事について、焦り過ぎて使える薬がまた一つへってしまったかな・・と少々がっかりしていたので先生の「ホルモン療法が効いているうちに余裕を持って次の薬に切り替えたという事で、効果が期待できる・・」という言葉でなんか救われたような気がしました。
私はアルコールに関してはまったく弱く口にしたことはありません。
ただ、薬はたくさん飲んでいます。
高血圧・二フェスローを朝晩1錠ずつ
めまい・セファドールを1回2錠めまいがするときだけ
胃腸薬・5種類
それと乳腺クリニックでいただいているアロマシンと、ほんのたまに眠剤を服用しています。
ここまで書いて何て、たくさんの薬を飲んでいるのだろうと改めて驚きました。
それと、今年に入ってから肩が痛み出し、雪かきをしたせいだと思っていましたが、ずっと痛みが続きますので先月のCTの時にみていただきました。異常はないとのことでした。造骨性の骨転移もあるとのことでしたがどのような症状がでるものなのでしょうか?単純CTで診断つくのでしょうか?
いろいろ気にかかることはたくさんありますが、今はとにかく先生のおっしゃるように次回の結果が出るまで考えない事にします。
いろいろ教えていただいて心配するどころか、かえって心が落ち着きました。本当にありがとうございました。


投稿者: 二瓶です。 2004/07/18 15:30:03

我々の骨は新陳代謝で常に新しく生まれ変わっています。
そのメカニズムを簡単に言うと、破骨細胞という細胞が骨を破壊
つまり溶かし(溶骨)、すぐさま造骨細胞という細胞が修復して
骨を元に戻していく(造骨)というやり方です。
通常はそのバランスが取れているので見かけ上骨は不変で、
その変化を骨シンチなどの画像診断で捕らえることはできません。

骨転移には溶骨性と造骨性があります。
常に両者が混在しているのですが、溶骨の割合が多ければ溶骨性骨転移
と表現され、造骨の割合が多ければ造骨性骨転移といいます。

癌細胞が骨に転移するといろいろな生理活性を持った物質が出てきて、
複雑に絡み合いバランスを崩していきます。
破骨細胞が活性化されて溶骨がどんどん進むのに対して
造骨細胞の働きが追いつけなければカルシウムの足りない
もろい骨になってしまい、この状態を溶骨性骨転移といいます。
乳癌の骨転移にはこのタイプが多いのですが、造骨の方が強い
造骨性骨転移もあります。
骨転移の程度が進み溶骨も造骨も変化が強くなってくれば、
痛みという症状が出てきます。
溶骨性では骨がもろくなるので病的骨折の可能性も出てきます。

術後の経過観察の骨シンチで、痛みなどの自覚症状がない段階で
骨転移が見つかることがあります。
また、骨転移に関係した腫瘍マーカーや生化学的検査値の上昇があり
骨シンチを行ったところ骨転移が見つかることがあります。
症状のない段階では骨シンチが骨転移の有無を確認するのに
最も手っ取り早いかもしれません。

痛みがある時は骨転移を念頭に置いたやり方でのCTやMRIで
診断が可能です。
特にMRIは骨シンチで見つからない骨転移が見つかったりします。
ただし肋骨のような形態の骨ではCTやMRIで分からない場合も
あるかもしれません。

通常のX線写真では、溶骨性の骨転移部は周囲の骨より
暗く陰が薄い状態で写り、造骨性では周囲の骨より白っぽく
つまりカルシウム量が多い状態で写ります。

こっこさんの場合、肩の痛みがあったということですが単純CTでの
診断は難しいかもしれませんね。
かえって単純X線写真で原因がはっきりしたりするかもしれません。

骨転移について簡単に説明しましたが、こっこさんの場合
あわてて何かをしなければならない状態ではないので 、
次の検査結果を待ちましょう。


投稿者: no name 2004/07/18 21:07:04

骨転移の説明どうもありがとうございました。大変よくわかりました。
これだけの事を頭に入れていれば、主治医の説明を冷静に受け止め、よりよく理解できると思います。本当にありがとうございました。
そして二瓶先生のおっしゃるとうり次回の検査結果が出るまでゆったり構えていようと思います。
次回の結果を見て、また先生に報告なり相談
なりをさせていただきたいと思っています。そのときはまたよろしくお願いいたします。


no title 投稿者: まるこ 2004/07/17 15:15:16

二瓶先生、ご多忙のところ、大変ご丁寧なご回答を頂きましてありがとうございます。

只今、術後、補助療法として、AC−Tのタキソテールの1回/3週x4回を始めたばかりです。
現在、体重増加はまだ無いのですが、手指が腫れぼったくなって、美容的に気になってしまっておりました。
同病の友人達のアドバイスとして、水分控えめ、水分多めが良い等、色々ございましたので、質問をさせていただきました。私は水分は自然にまかせて摂ってっておりますが、以前よりは、少なめになっております。
先生のご回答で浮腫みについて、詳しく知ることができました。この先の治療に大変参考になります。
何とか、治療継続できますように、乗り切りたいと思います。
この度は誠にありがとうございました。


タキソールの副作用について 投稿者: まるこ 2004/07/15 12:23:48

はじめまして、二瓶先生!
先日、タキソテールの1回目の治療が終わりました。
投与後10日目頃から少し手足に浮腫みが出てきました。利尿剤を服用した方が宜しいでしょうか?
あまり、汗もかかず、トイレも遠くなったようですが、水分、塩分は控えめにした方が宜しいのでしょうか?
どうぞ、宜しくご回答お願いいたします。


投稿者: まるこ 2004/07/15 17:58:34

注意書をよく読まずに投稿してしまい、失礼いたしました!
私は東京在住、47歳で2月に手術をいたしました。
どうぞ、宜しくお願いいたします。


投稿者: 二瓶です。 2004/07/17 11:10:15

まるこさん はじめまして

どの抗癌剤にも多かれ少なかれ副作用があります。
抗癌剤をそれ一種類だけ使用する時と他剤と併用で用いる時では、
違った副作用の出方をします。
しかもその出方には個人差が見られ、ほとんど副作用らしき症状が
出現せず予定通り治療を終える方もいれば、一回の投与で副作用が
強く出てしまい中止になる方もいます。

タキサン系の抗癌剤にはタキソールとタキソテールがありますが、
同じ系統でも副作用の出方は多少異なります。

浮腫について見てみると、治療を必要とする浮腫はタキソテールで
投与を受けた方の18.5%、タキソールで4.5%の方に見られたという
報告があります。
投与中止になった副作用を見てみると、タキソテールでは浮腫が
最も多く治療を必要とする浮腫が出現した方の二人に一人は
中止になったと報告されています。
タキソールでは末梢神経障害が投与中止の最も多い原因になっています。


まるこさんにはどちらのタキサン系が投与されているのか不明ですが、
本文中に書いてあるタキソテールが投与されているものとして
お答えします。

まるこさんの浮腫が治療を必要とするほど強いのかどうか
分かりませんが、一回目投与の10日目から出たというので
強いのかもしれませんね。

浮腫の程度の一番の目安は体重増加です。
5%以上の体重増加が見られる時は利尿剤やステロイドホルモン投与が
必要です。
その効果で浮腫が軽減すれば、タキソテールの投与は続行可能だと
思います。

10%以上の体重増加が見られる時は、タキソテールによる浮腫は
用量依存的なので薬量を減らして様子を見るか、中止する必要があります。
体重増加が10%以下でも胸水や心のう液貯留が出現してきた場合は
中止すべきです。

元々タキソテールは胸水や心のう液貯留といった体液貯留がある時は
投与しないことになっています。
まるこさんには術後の補助療法としてタキソテールが投与されているのだと
思いますので、副作用が強く出る場合は中止し別の治療法に変更すべきです。

タキソテールを再発に対する治療目的で用いる場合には、その効果が
期待できる限り副作用対策を同時に行いながら投与を続けることに
なります。

まるこさんにどの程度の浮腫があるのか、また体全体の浮腫の他に
体液貯留があるのかどうか分からないので確定的なことは言えません。
主治医の先生に浮腫のことをお話しし、タキソテール投与が継続可能か
どうか判断してもらってください。


また、疑問があったらご質問ください。
これから、しばらくの期間化学療法ですっきりしない日々が
続くかもしれません。
予定通り治療がすすむといいですね。


ALPについて教えてください 投稿者: こっこ 2004/07/13 13:58:48

二瓶先生、いつも丁寧なお返事ありがとうございます。
先日定期検診にいってきました。
アロマシンに代える前の結果ですので、さぞかし上がっているのだろうと思っていたのですがおかげさまで CEA 34→34.3とたいした変化もなく、薬を代える必要もなかったのではないか・・と思ったくらいでした。アロマシンに代えてからの結果は来月になります。
CTの結果なのですが肝臓の影がやや大きくなっているとのことでした。
ここ数ヶ月γ‐GTPの値とALPの値が急上昇しているのですが、それと関係あるのでしょうか?
γ‐GPTの値はCEAの値が上がり始めた術後2年半くらいから上昇傾向で100前後で推移していましたが昨年の秋くらいからやや下降しており、3月は59だったのですが、5月に134、6月に200と急上昇しています。
またALPの方は術後よりじょじょに上がり始め、今年の3月には311、5月には481、6月には506とやはり急上昇しています。
肝臓の影に関しては過去2回(2003.10.28、2004.2.21)造影剤MRIを受けていますが、2回共海綿状血管腫との診断を受けています。
ALPは胆道系の数値だと聞いていますが、やはり肝臓の影と関係があるのでしょうか?
今、体調に変化もなくCEAの値も落ち着いている事もあり精神的にはかなり落ち着きを取り戻したつもりでいますが、数値について教えていただきたいと思ってメールをさしあげました。 
おいそがしいとは思いますがよろしくおねがいいたします。


投稿者: 二瓶です 2004/07/15 12:13:37

アリミデックスで一時5.4まで低下したCEAが30台まで上昇したので、
この上昇の続いていた期間アリミデックスが有効でなかったのは
確かです。
CEAが30台で頭打ちになったのはアリミデックスの効果によるのか
腫瘍細胞側に原因があるのか不明ですが、病気の進行が抑えられた
状態にあることも確かです。

つまり、アリミデックスの効果が全く無くなったとはいえないわけで、
そのことは引き続きホルモン療法の効果が期待できるということを
示しています。
余裕を持って次のホルモン療法剤、しかもアリミデックスと同じ
系統のアロマシンに切り替えたということで、効果が期待できると
考えてみませんか。

ALPとγ-GTPの上昇についての解析は専門的です。
わかりやすく説明するとなると膨大な量になります。
そうしたところで正しい判断をしているか不明です。

まずALPですが、ALPの値はALP1からALP6までの6タイプのALP値を
加算した値です。
どのタイプのALPが上昇しているか詳しく調べれば判断しやすいと
思いますが、一般的にそこまでは調べません。

ALPとともにγ-GTPが高値であれば肝胆道系疾患の可能性が高くなります。
病気としては肝細胞癌、胆管癌、肝内結石、転移性肝癌、慢性肝炎や
脂肪肝などです。

こっこさんの場合、これまでの検査でいずれの病気も否定的です。
肝胆道系以外だと骨に関係した病変ですが、乳癌では骨転移が問題です。
この場合、乳癌骨転移で多い溶骨性の骨転移でなく造骨性の骨転移の時に
ALPの上昇が見られることが多いとされています。
こっこさんの場合骨転移についても否定的です。
唯一こっこさんの肝臓に存在するのは診断が正しいとして
海綿状血管腫ですから、これがALP値と関係していると
考えることはできます。

次にγ-GTP側から考えてみます。γ-GTPも胆道系酵素の一つですが、
胆汁流失障害時にALPなどとともに上昇するときに意義があると
されています。
その他にアルコールや薬物に誘導されて上昇することがあり、
アルコール性肝障害時には飲酒状態を反映するとされています。

異常値を示す原因として胆汁うっ滞の場合ですが、この時は急に
γ-GTPが今のこっこさんの値よりはるかに高くなったりし、
同時にALPも急上昇するかもしれません。
このような時は肝内結石があったりするわけですから、結石があれば
これまでの検査で指摘されているはずです。

次の原因として肝の限局性病変がありますが、この中には肝細胞癌、
転移性肝癌や肝肉芽腫性病変という病気があります。
こっこさんの場合、これまでの検査が正しいとするとこれらの病変は
証明されていません。
三番目の原因としてびまん性肝病変がありますが、どのような病気かと
いうと肝炎や肝硬変それにアルコール性肝障害や薬剤性肝障害などです。
こっこさんにはこれらの病気も当てはまりません。
だとすれば、ALPの時と同じく海綿状血管腫と診断されている病変が
関係しているのではないかと疑われます。

CEAは前回と今回で大きな変動は見られませんでしたが、ALPとγ-GTPの
上昇が病状の悪化と関係している可能性は否定できません。

こんな事を書くと心配をかけそうですが、油断せずいろいろな状況に
冷静な対処ができるよう強い気持ちを持てたらいいですね。
心配ばかりしていると損をしますから、ここは次回の結果待ちとして
鷹揚に構えていましょうか。


no title 投稿者: MUGI 2004/07/09 14:23:30

二瓶先生、大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
早速、家族で相談したのですが、母の今の病院で治療を受けたいという希望もあり、とりあえず一度系列の京大病院に紹介状を持って診ていただくことになりました。
近くであれば先生に診ていただくこともできたかも知れないと残念です。
それから、あけぼの会の支部には以前に一度病院のことで問い合わせたことがあったのですが、現在通っている
病院が総合して最良の評価でありました。
前回の混乱した状態の質問にも暖かいお心のにじみ出た
お返事をいただきまして感謝の念に耐えません。
ありがとうございました。また今後もよろしくお願いいたします。
関西は連日猛烈な暑さです。どうぞ先生も御自愛くださいませ。


宜しくお願いします 投稿者: さきもと 2004/07/03 00:25:27

旧掲示板でタキソテールの抗がん剤投与中の副作用について相談に乗っていただきましたさきもとです。
6月に7回目のタキソテールが終わりました。
副作用もノイトロジンの注射やステロイドの投与で
なんとかできています。
今回の質問ですが先日産婦人科で子宮ガン検診を受けたところ子宮体癌のVという診断がでました。
再検査で今細胞診をして結果待ちです。
産婦人科の先生は癌ではないと思うけど異型成の可能性があると話していました。
乳癌が子宮に転移することはあるのでしょうか?
もし異型成だとしたら抗がん剤の後に放射線治療・
ホルモン療法を行う予定なのですがホルモン療法では
子宮体癌になる可能性があると聞いたので
異型成が癌になってしまうのでは・・・と母は不安で
それならもう閉経しているし子宮・卵巣を取ってしまったほうがいいのでは?と話しています。
まだ詳しい結果がでていないので考えるのはそれからでもとは思うのですが相談にのっていただけたら
ありがたいです。
抗がん剤もあと一回で終わりというところで子宮ガンの再検査だったのでとてもショックを受けていました。
宜しくお願いします。


投稿者: 二瓶です 2004/07/04 11:20:37

さきもとさん、お久しぶりです。

タキソテールの投与は副作用を乗り越えながら予定通り進んでいるようですね。
その最中別の部位に気になる結果が出て、さぞかしご心配のことと思います。
乳癌が子宮に転移することはあり得ることです。

癌たる所以の一つは、癌細胞が身体のどこへでも飛んでいって転移巣を
作るということにあります。
ですから乳癌も子宮に転移することはあり得るわけです。

さきもとさんのお母さんの場合は子宮体ガン検診で細胞診の結果が
クラスVということで癌細胞が見つかったわけではありませんから、
乳癌の転移は考えなくていいと思います。

細胞診でWだと子宮体ガンの疑い、Xだと子宮体ガンということになると
思いますが、Vは中間地帯で経過観察は必要です。
現在化学療法中ですから、子宮体部の細胞にもその影響がありVという結果に
なった可能性もあります。

再検査の結果を待ち再度Vの場合は、経過観察で化学療法が終了して
その影響が取れてから再度検査を受けられることでも良いのかなと
思います。
ただし、私は外科医でそのことについては言うなれば素人ですから、婦人科の
先生とよく話し合ってみてください。

ホルモン療法剤で子宮体ガンの発生と関係するのは、抗エストロゲン剤の
タモキシフェンです。
商品名でいうとノルバデックスと、少し化学構造が違うフェアストンという
薬です。
これまで主にノルバデックスとの関係で子宮体ガンのことが
論じられてきました。
フェアストンはノルバデックスよりその危険性が少ないといわれていますが、
ほぼ同じ薬理効果を持っていますからフェアストンもノルバデックスと
同じく考えていいと思います。

これらの薬は乳腺に対し抗エストロゲン作用を発揮しますが、子宮と
脂質代謝や骨代謝に対してはエストロゲンそのものよりは遙かに
弱いと思いますがエストロゲン作用を持っています。
乳癌の治療剤としては化学療法剤に比べ副作用が少なくその効果も十分に
証明されており、これまで長期間に渡り標準的なホルモン療法剤として
使われてきています。

エストロゲン作用が閉経後の脂質代謝を改善し心血管系の疾患を減少させたり、
骨代謝では骨塩量を増やし骨粗鬆症の予防に働いたりする良い面もあります。
子宮に対してはエストゲン作用を持つので子宮体ガンを増やす方向に
働くわけですが、心配するほど危険性が増すわけではありません。
特に日本人では白人の方に比べその危険性は少ないように思います。

子宮体ガンを増やす危険性よりはるかに乳癌の再発率を下げ生存率を上げる
効果の方が大きく、また対側乳癌の発生を防ぐ作用もあり今でも第一選択の
ホルモン療法剤です。


さきもとさんのお母さんは閉経後になっておられますから、この系統でない
アロマターゼインヒビターというホルモン療法剤も使えます。
商品名でいうとアリミデックスやアロマシンという薬です。
最近はこちらのホルモン療法剤が用いられることが多くなってきており、
近い将来抗エストロゲン剤に代わり第一選択のホルモン療法剤になると
思います。
こちらにはエストロゲン作用が無いので、おそらく子宮体ガンを増やす働きは
ないと思います。
さきもとさんのお母さんの場合は、こちらのホルモン療法剤を用いるのが
良いかもしれません。

閉経後で卵巣を摘出することはホルモン療法に寄与しないので、子宮や
卵巣摘出を考慮する必要はないと思います。
当然乳癌になって子宮体ガンになることは誰にでもあり得ることですから、
確実にそのような診断がなされた時に治療としての手術は必要になります。
きちんと乳癌の必要な治療を受け、必要な検査を受けていけば
あわてることはないと思います。
それでも別の治療が必要な状態になった時は、それをしっかり受け止め治療を
受ければいいのだと思います。
と簡単に言っても、気持ちのコントロールは誰にもむずかしいことです。

心配は人間が本来持つ治癒力にけっして良い影響はありません。
心配し過ぎないように冷静な目も時には必要です。

また、心配なことがあったらご相談ください。


投稿者: さきもと 2004/07/06 10:49:55

いつもありがとうございます。
検査の結果を見てそこからまた考えていこうと思います。
子宮・卵巣の摘出を考えていたのですぐにまた入院かも・・・と考えていましたが
そんなにあせっていろいろ考えなくても大丈夫
そうで少し安心しました。
先生の話をもっと聞いて治療を続けて不安なことも気になることもなるべく自分から聞くようにしたいと思います。
これから長い治療を続けていくには少しでも不安を取り除きながら上手に病気と付き合って

いくのも必要ですよね。
乳癌になってから生活ががらっと変わってしまってその生活を受け入れることが出来ない
のが精神的にも身体的にもつらくなってしまう
原因なのかと思います。
でも他の治療はまだまだ続きますが抗がん剤はあと一回です。
またご連絡させていただきますので宜しくお願いします。
ありがとうございました。

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